ベビースイミング(親子スイミング)は、早い時期(4ヶ月ごろ)から始められるということもあり、人気の習い事です。この記事では、
- ベビースイミングを始める時期
- ベビースイミングのメリット/デメリット
- ベビースイミングのコツ
- スイミングスクールの選び方
- スイミングに通うのに必要な持ち物
を紹介させていただきます。
この記事を書いている人は?
まずは、僕の水泳に関する経歴を紹介させていただきます。
- スイミング歴15年(3歳〜18歳)
- 県大会優勝経験あり
- 高校水泳部にてキャプテン&練習メニュー考案
- スイミングスクールでコーチ経験あり
- 息子と4ヶ月からベビースイミングに通うパパ
- 体験入会で3箇所のベビースイミングを経験
水泳経験豊富&コーチとしてスイミングスクールの裏側も知っている僕だからこそ書ける内容もあります。記事の後半は他では教えられない情報なので、お子さんのために本気でスイミングスクールを検討されている方はぜひ最後までお楽しみください。
ベビースイミングはいつから?
早いところだと、4ヶ月から入会可能なスイミングがあります。ただし、実際にいつ始めるかは、目的によって様々です。ここでは、おすすめの時期とメリットなどを紹介します。
4ヶ月・6ヶ月から
これくらいの時期に、赤ちゃんの首が座ります。多くのスイミングで「ベビースイミング」や「親子スイミング」が始められる時期です。またメリットとして、早くから始めることで赤ちゃんが「羊水の記憶」が残っているため、顔付けを怖がらなくなるといわれています。
3-5歳から
このくらいになると、先生の話を聞けるようになるので、パパママも安心して預けられる頃になるかと思います。幼稚園や保育園などで、周りの友達がやっているからということで始めることが最も多いのもこの時期です。
また、scammon氏の研究によると、5歳までに運動神経は大きく成長するので、それまでに習わせることで、最終的に運動能力が大きく変化するとされています。
ただし、、、
「成長が早くなるから5歳までに始める」「早い方がいいから4ヶ月から通わせる」と親が考えていても、向き不向きもあれば好き嫌いもあります。体験入会で様子を見るなどして、最終的には本人の意思を尊重してあげましょう。
ベビースイミングの効果
ベビースイミングには、赤ちゃんが泳げるようになること以外にも、様々な効果があります。
効果①:心肺機能の向上
水中では、水圧によって血流が速くなることで心臓の働きがよくなり、横隔膜が押しつぶされることで呼吸筋が鍛えられます。呼吸筋は、全身の筋肉疲労を抑える役割をしており、鍛えることで運動全般においてパフォーマンスが向上します。

水泳をやるだけで全ての運動が得意になっていくなんて、お得な習い事ですね!
効果②:免疫力の向上
水泳は有酸素運動なので、血液に酸素が送り込まれ、免疫細胞が活性化します。さらに、筋力アップにより基礎代謝が上がることでも免疫の向上が期待できます。また、水の温度(約30度)は体温よりも低いため、水中運動になれると体温調整機能の強化によって、体調を崩しにくくなる効果もあります。
効果③:学習機能の向上
「東大生の65%がスイミング経験者」というデータがあります。(全国的には35%程度)
水泳にはリラックス効果があることで、脳のリフレッシュ効果があります。さらに、複雑で感覚的な動きを言語化するコミニュケーションが必要であること、進級するたびに新しいコミニュティになるため高いコミニュケーション能力を要求されること、進級テストのために現状把握&試行錯誤を繰り返すことなど、様々な要因が関係していると言われています。特に「数学系」や「科学系」の学習機能の向上に影響するということも言われています。

たしかに、僕の周りの東大進学者にも水泳部出身者多いかも・・・
なんとなくそんな気がしてたけど、データまであるなんてびっくり・・・
効果④:水害時に自己防衛できる
僕の地域には大きな川があり、氾濫してよく全国ニュースになるような地域です。外出中などに水害が発生した場合は、子供も危険な目にあうことが予想されます。そのため僕らの地域では、自己防衛のために子供に水泳を習わせる方が多いと言われています。

水害は、親がどうしてあげることもできないですもんね・・・
効果⑤:【地味に重要】お昼寝の成功率が向上
水泳は全身運動のため、子供はかなり体力を消耗します。したがって、スイミング後はお昼寝が成功しやすくなります。お昼寝が成功すると、
- ネントレが成功する
- お昼ごはんや洗濯をゆっくりできる
- ママパパも一緒にお昼寝できる
など、いいことづくしです。

うちの子は、更衣室で着替えさせている間に寝てしまいますw(下記)
スイミングに通う他の子も、帰りの車の中で爆睡する子が多いみたいです。

効果⑥:大人もエクササイズできる
ベビースイミングでは、親子が一緒に運動できます。パパママにとっては、おもり(赤ちゃん)を抱えるし、水圧と水の抵抗の影響で、大きな負荷が体にかかり、シェイプアップ効果が期待できます。
産後太りが気になるママや、育児で運動不足が気になるパパにも嬉しいので、一石二鳥です。
ベビースイミングのデメリット?
「こういうデメリットがあるから、スイミングはやめたほうがいいんじゃないかな?」と考えられる方もいると思いますが、多くは偏見だったりするので、それについても紹介します。
デメリット?①:遊ぶ時間がなくなる
最近は共働きが増えていることもあり、送り迎えが必要な小さい子のスイミングは土日に開講していることが多いです。土日のどちらかに、毎週かならず予定が入ってしまうと、家族や友達と遊ぶ時間がなくなってしまいます。
ただし、スイミングに友達やママ友・パパ友がいれば、「スイミング=遊びの場」みたいにもなるので、それはそれでアリだと思います。
デメリット?②:中耳炎
乳児は、耳が未発達なので中耳炎になりやすいと言われています。プールの水とは無関係に、風邪をひいていて鼻や喉が炎症を起こしていると、中耳炎になりやすくなります。
プールは水の中で行うので、体調不良に気がつきにくいため、気がつかずにプールにいたら中耳炎になってしまうことがあるので、入水前に体温検査をして、体調が悪い時にはプールに入らないようにしましょう。
デメリット?③:感染症
プールに限らず、人ごみの中に連れ出すにはリスクがつきものです。
プールでの感染は主に、共同で使う用具などから移ります。最近は、用具の洗浄や乾燥に気をつけているので、昔に比べるとかなり減っているそうです。
他にも、皮膚に傷があったり、虫刺されやあせもから皮膚病に感染することもあります。しかし、このような感染病はプールに限らず、保育園や公園でもかかるため、プールに限ったことではありません。
デメリット?④:ものもらい
実は、「ものもらいは人にうつる病気ではない」ということがわかっています。
ものもらいの原因は、目に傷がついているところに細菌が入り込むことですが、それはプールには関係なく発生します。ただし、ものもらいになっているときにプールに入ると悪化してしまうことがあるので、安静にしたほうがよさそうです。

中耳炎とか、感染症とかが心配な気持ちはわかります。
でも、それらの原因を考えてみると、過剰に怖がる必要はなさそうですね。
ベビースイミングの持ち物
プール用のおむつ
まだおむつが取れていない子には、プール用のおむつが必要になります。
プール用のおむつには「紙タイプ」と「パンツタイプ」があり、用途に応じて使い分けます。
紙タイプは、おしっこやうんちをしても膨らまないようになっており、使い終わったら捨てられま。公園などで水遊びする時にも、服の中に着れる、使い回しも可能です。
パンツタイプは、オムツの機能のある水着です。着替えが楽で、繰り返し使えるので、個人的にはこちらがおすすめです。
水着
水着は種類が豊富ですが、
- 断熱性があるもの
- 浮力があるもの
- 上下一体型のもの
を選びましょう。赤ちゃんは長い時間(1時間ほど)プールの中にいると、体が冷えてぐずってしまうことがあるので、男の子でも上下一体型のものがおすすめです。
Speedoは、高速水着レーザーレーサーでもおなじみの、水着界では超一流のメーカーです。
このシースクワッドは、赤ちゃんのために断熱性や浮力を考慮した設計になっており、プールデビューにもってこいの製品です。
ただ!現在はspeedo社がベビー用品を取り扱っていないので、絶版となっており、手に入れにくい商品でもあります。上記のリンクで在庫が残っているうちに、購入するのをおすすめします。
ベビースイミングでのコツ
コツ①:子供が楽しめるように工夫する
子供にとって一番のモチベーションは「楽しいこと」です。フォームを真剣に教えることも重要ですが、まずはお子さんに水泳を好きになってもらいましょう。下記のようにメニューを「遊び」にするのがおすすめです。
- 宝探し:おもちゃを沈めてとってもらう
- ワニさん:水中をハイハイしてもらう
- メリーゴーランド:腕をひっぱってぐるぐる回す
また、大人も笑顔や声かけなどで、「一緒に楽しんでいる」と思ってもらえることが大切です。

スイミングの先生って、「無駄に元気だなー」って思う時があるかもしれませんが、それも意味があってのことです。あまり煙たがらないであげてくださいね。笑
コツ②:我が子を「信じる」
子供を可愛がるあまり、過保護になってしまう方もいるかもしれません。
特に、初めて「顔つけ」に挑戦するときは、多くの子が泣き出してしまうので、胸が痛くなったり、怖くなったりするかもしれません。そんなときは、こんな動画を見てください。
この動画はやりすぎ(?)ですが「世の中にはこんなスパルタな方法もあるのか」と思っておくと、プールで泣きじゃくる我が子をみても「可愛そう・・・」と思う気持ちが抑えられるかもしれません。
子供が新しいことに挑戦する姿を「信じて」応援してあげましょう。
コツ③:呼吸を意識させる
「水泳の上手さは、呼吸の上手さである」といっても過言ではありません。
水泳の上級者は、呼吸が上手い人ともいえます。つまり、水泳上達に関しても呼吸を意識的に上達させるのが近道になります。以下の呼吸をマスターしていくことを念頭に、指導しましょう。
- 陸上での呼吸(※通常の呼吸)
- 入水時の呼吸:吸う「スゥー」→止める「ンっ!」
- 水中での呼吸:息を止める「ンっ!」
- 水中で動作中の呼吸:吸う「スゥー」→鼻から吐く「フンー!」
コツ④:自由時間に独自メニューを行う
ベビースイミングは、生後数ヶ月から2歳前後までの幅広い子供が合同で行うため、月齢や経験年数によってレベルが大きく異なります。
大体のスイミングスクールでは、決められたメニューを行った後に「自由時間」が与えられます。
この時間には、各自が好きな遊びやメニューを行うことができますが、お子さんのレベルに合わせた個別練習に挑戦してみましょう。
コツ⑤:赤ちゃんが寒がっていたらすぐに上がる
顔や唇が青ざめている場合は、寒すぎることが原因だと考えられます。
練習の途中でも、ジャグジーや温水シャワーなどで、赤ちゃんを温めると体調がもどります。
特に、生後間もない赤ちゃんは体温調整が苦手なため、男の子でもワンピースタイプの水着にしてあげたほうがいいです。
コツ⑥:親もしっかり準備体操する
先にも挙げたように、ベビースイミングは赤ちゃんだけではなく、パパママにとっても運動になります。
赤ちゃんを抱えたまま手や足を釣ってしまったら、赤ちゃんを守れなくなってしまいますので、そうならないように、水に入る前にしっかり体を動かしておきましょう。
コツ⑦:まずは体験入会から始める
スイミングスクールをどこにするか迷われている方にとっては、入会前に不安要素を潰しておくことは重要です。スクールによっては、体験入会特典を受けられる場合があるので、チェックしておきましょう。
スイミングスクールを選ぶ基準
地域によっては、候補となるスイミングスクールが何校もあって迷ってしまう、ということもあると思います。そういった場合に、僕のおすすめの選定基準を優先順位が高い順に解説します。
基準①:通うのにかかる時間
ただでさえ、日々の育児や家事で追われているかと思いますので、パパやママが通わせやすいところを最優先にしてしまっていいと思います。例えば、徒歩5分で通えるスクールと車で30分のスクールだったら、往復で50分も無駄な時間になってしまいます。
ベビースイミングは昼前後に開講している場合が多いので、お昼寝やお昼ごはんと重なる時間帯はできるだけスムーズに生活したいところかと思います。
基準②:教室のスケジュール
スクールによっては、ベビースイミングが平日しか開講していない場合もあります。また、赤ちゃんの生活リズムを整えるために御飯の時間やお昼寝の時間をきっちり管理されている人にとっては、不便に感じる時間帯に重なる可能性もあります。
- 着替えの時間(前後約15分)
- スイミング後のお昼寝の時間
- スイミング前の腹ごしらえor朝寝
などを考慮して、無理なく通える時間帯に開講しているスクールを選ぶことも重要です。
基準③:将来性
スイミングスクールに通い始めると、子供同士や親同士のネットワークができていくこともあり、途中でスクールを変更するときに、思い悩んでしまう可能性もあります。また、入会金がかかるところもあるため、金銭的にもコロコロとスクールを変更するのは無駄になってしまいます。
そこで、将来的に子供が通っても問題ないかを事前に検討しておく必要があります。具体的には、下記の要素で見ておくといいでしょう。
- スクールバスの有無:自宅がバスエリアに該当するか
- 昇級後のクラスの開講スケジュール
- 昇級後のクラスの月謝
- 昇級基準が明確か
- 生徒数に対してコーチの数が十分か(※1)
- 選手コースの生徒数・戦績・記録(※2)
基準④:パパ・ママの割合
パパママの交流が苦手な人には考慮してほしいポイントです。
これまでベビースイミングの体験をいくつか経験した中で見えてきた傾向があります。
それは「ママが多いスクールは、生徒&親同士の交流が多い」ということです。
原因は不明ですが、ママが多い教室前後のジャグジーや、自由時間での雑談は活発でした。
逆に、パパが多い教室では、プールどころか更衣室で隣り合っていても積極的には交流しないことが多く、人間関係に疲弊するタイプの人にはおすすめです。
まとめ
スイミングにはメリットもたくさんありますが、せっかく通わせるならコツも覚えてくださいね。
ぐんぐん成長するお子さんの姿に、パパママも元気をもらえること間違いなしです。
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